日本酒・焼酎の製造販売、飲食業
従業員 約10名(パート含む)
代表取締役 栗田佳直様、窪田様
創業は1727年。現社長は13代目にあたります。
現社長は大阪の機械製造業の3代目。酒を絞る機械を売り込もうと初めて訪問した中本酒造店で、逆に「廃業しようと思う」との話があり、ご縁があって7年前に承継することになりました。
日本酒は、美味しいだけでは売れないものです。酒蔵のストーリーや酒造りへの思いが伝わってはじめて買っていただけます。そうして買っていただいた人から直接「美味しかった」と言ってもらえるのがたまらなく嬉しい。機械業をやっていたら気づくことがなかった喜びでした。
「日本酒というのは、お米と麹でアルコールを作っているだけじゃない。飲んでもらった客の笑顔を醸しているんです。」と言います。酒は酔っぱらうだけの水ではありません。飲む人のことを想って、誠実に丁寧に造っています。
承継したとき、従業員に「手を抜けるところは手を抜いてもいいねんで」とつい言ってしまったことがあります。他社では鑑評会に出すお酒はそのために特別手間をかけて作ったりしますが、中本酒造では、そんなことはありません。一番安い純米酒であっても、手を抜かず同じように造ります。お米は機械で洗わず手洗いし、手間暇かけて造っています。
性格が悪い人が作っているお酒って飲みたくなくなる、そんなことはありませんか? 中本酒造には、人への愛とやさしさがあります。
「まるで家族みたいだ」と言う従業員もいます。大広間の掃除も、家の掃除をするみたいに、やってくれた人にはありがとうって思えるし、進んでやりたいと思えるそうです。ランチ営業を始めるときも、従業員がどんどん進めていきました。